流行りの作品をチェックできるNetflixですが、80年代の気配がする作品にまんまと釣られる日々…。こちらはちょっと前に描いた絵ですが、Netflixオリジナルドラマの『AJ&クイーン』がオモシロイ!
~テキトーあらすじ紹介~
「ルビー・レッド」の名でドラァグクイーンとして活動するロバートは、恋人だと思っていた男に騙され、共同経営するはずだったクラブの開業資金を持ち逃げされてしまう。一文無しになりすっかり自信を失くすロバート、支え続ける全盲の親友・ルイス。そこに10歳のAJが加わり、お互いを励ましあいながら、笑いあり&涙あり&ケンカもありつつ前を向いていくお話。
『ル・ポールのドラァグ・レース』シリーズでおなじみのル・ポールが主役のこのドラマ。ドラァグレースのほうではル・ポールのステージはあまり見られませんが、こちらでは毎回ドレスアップした姿やリップシンク、ダンスが見られるのでそれだけで贅沢な気分。
私はドラァグレースを全シリーズ観たわけではないのですが、それでも見覚えのあるクイーンたちがたくさん出演しているので、ドラァグレースのファンの方はより楽しめると思います。
舞台は現代ですがロバートはベテランクイーンなので、劇中歌が懐かしのディスコヒットだったり、オプラのVHSを旅のお供にしていたり、昭和好きが思わず食いついてしまうエサもたくさん(釣られた)!
しかもちゃんとお話と合った内容の曲が流れるの。失意のロバートを慰めるために、ルイスがGloria Gaynorの「I Will Survive」をピアノで弾き語るところがお気に入りです! あの曲、あまり歌詞を意識して聴いたことがなかったけど、あんなにソウルフルな曲なのね。よかったら聴いてみてちょ
ルイスが男とケンカしただか別れただかの後に、ロバートとAJが歌った「It's Raining Men」もよい。ディーヴァ気分で歌えばなにもかもハッピーよ!みたいなあっけらかんさに、クイーンの明るさや強さが感じられる一コマ。
The Weather Girls - It's Raining Men (Video)
ディスコミュージックというと、個人的には80年代後半のユーロビートや90年代にかけてのイタロハウスのような、とりあえずノリがよければいいじゃん!みたいなケーハクさを感じさせるジャンルが好きなのですが、70年代ダンスクラシックスの生身の音もイイ! 力強いボーカルにのせて歌のメッセージがズドンと入ってくる感じ。恥ずかしながら『AJ&クイーン』を観ていなかったらダンクラをちゃんと聴いていなかったかも…
正直、ストーリーはよくある展開なんだけど(ごめんなさい)ドラァグクイーンと子どもの組み合わせは新鮮。あとAJがクソ生意気で最初は腹立つんだけど、ロバートの優柔不断さをバッサリ斬ってくれるところもあり、なんだかんだ丁度いいコンビなんですよね。
あと、ところどころにジェンダーに関するメッセージが散りばめられていたり。今じゃあちこちで有名クイーンたちが出演しているドラマや映画がたくさん観られるから、ドラァグなどの文化を目にしやすくなりましたが、華やかなだけではないのよ!と言われているようで。
楽しく観つつも価値観を見つめ直したり、音楽の扉も開けてくれたり、いろいろなきっかけをくれるこちらの作品。キラキラディスコ系の雰囲気がお好きな方には楽しめると思います♡